<用語解説>
国民審査制度
日本国憲法第79条に規定される最高裁判所裁判官国民審査は、既に任命されている最高裁判所の裁判官が、その職責にふさわしい者かどうかを国民が審査する解職の制度であり、国民主権の観点から重要な意義を持つものです。
衆議院議員の選挙権がある人は、国民審査の投票をすることができることとされています。国民審査は、衆議院議員総選挙の投票日に行われます。
在外選挙制度
海外に住んでいる人が、外国にいながら国政選挙に投票できる制度を「在外選挙制度」といい、これによる投票を「在外投票」といいます。在外投票ができるのは、日本国籍を持つ18歳以上の有権者で、在外選挙人名簿に登録され、在外選挙人証を持っている人です。
無名抗告訴訟
行政事件訴訟法が定めている法定抗告訴訟(取消訴訟、無効確認訴訟、不作為の違法確認訴訟、差止訴訟及び義務付け訴訟)以外の抗告訴訟をいいます。同法は、抗告訴訟としてこれらの法定抗告訴訟以外の無名の抗告訴訟が成立することを認めています。本訴では、立法不作為の違憲確認を求めて、無名抗告訴訟を活用しています。
<参考条文>
憲法
1条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く
15条1項 公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。
3項 公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。
22条2項 何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない。
44条 両議院の議員及びその選挙人の資格は、法律でこれを定める。但し、人種、信条、性別、社会的身分、門地、教育、財産又は収入によつて差別してはならない。
79条2項 最高裁判所の裁判官の任命は、その任命後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際国民の審査に付し、その後十年を経過した後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際更に審査に付し、その後も同様とする。
3項 前項の場合において、投票者の多数が裁判官の罷免を可とするときは、その裁判官は、罷免される。
4項 審査に関する事項は、法律でこれを定める。
国民審査法
4条(審査権) 衆議院議員の選挙権を有する者は、審査権を有する。
8条(審査人の名簿)審査には、公職選挙法に規定する選挙人名簿で衆議院議員総選挙について用いられるものを用いる。
公職選挙法
9条1項 日本国民で年齢満18年以上の者は、衆議院議員及び参議院議員の選挙権を有する。
第4章 選挙人名簿 (内容省略)
第4章の2 在外選挙人名簿 (内容省略)